テレワーク環境下の組織コミュニケーションについて②

皆さんこんにちは。AZPower営業の峯岸です!

簡単な略歴紹介:
丸紅(ファイナンス/アカウンティング、原油トレーディングの営業、シンガポール駐在時の新興国BizDevなど) → デロイトトーマツ(M&Aコンサルティング) → スタートアップ立ち上げ(VRを活用したリハビリ・運動器具の開発販売) → AZPower(クラウド関連製品の販売営業及び新規の商材開発)

【はじめに】

前回の初稿に続き、今回もビジネスサイドからテレワークを考察していきたいと思います。
ちなみに、4月1日の入社以降、”非”出社記録はしっかりと継続しています笑。

【今回のテーマ】

「テレワーク環境下では、コミュニケーションのフロー型とストック型を特に意識しよう」

今回は、組織にテレワークをインストールする上で肝となる、コミュニケーションの型について考察したいと思います。
大企業、また、創業期・成長期のベンチャーを経験してきた私の感覚としては、その時流行っているツールの利用自体が目的となってしまい、本来の型に合ったツールの使い分けをできている組織はまだまだ少ないという印象です。
直接Face to Faceで集まる機会がないテレワーク環境下においては、特にこの型を意識することが非常に重要であると考えています。

主に企業活動における組織コミュニケーションの型は次の2つに分類されるでしょう。

1. フロー型

フローとは「流れ」を意味する、つまり有効期限が短い情報のやり取りを指します。
発生中・直後は価値が高く、時間の経過と共に情報価値は下がっていきます。
Teams、slack、chatworkなどのツールで交わされるチャットが典型的なフロー型としてイメージされると思いますが「どんな感じで進んでいる?」「○○次第ですね」といった、オフィスで何気なく交わされていたFace to Faceの会話もフロー型の典型例ですよね。
もちろん、昨今注目されている、TeamsやzoomでのWeb会議についてもFace to Faceの会話同様の性質を持ちます。
メリットは、必要なタイミングで必要な情報をやり取りできる、また、ブレインストーミングのように、リアルタイムに情報を交わし合う、重ね合わせることで良いアイデアを創出する、といったアプローチに対して効果を発揮する点です。
デメリットは、時間の経過と共に情報価値が下がる点なので、例えば、今日フロー型で交わした情報を、1週間後に利用する、といった時に不都合が起きるでしょう。
「先週口頭で○○と指示したよね?」「私の認識では○○でした」といった時間を跨いだ認識齟齬や、チャットツールの過去の会話を拾いにいった際に、検索ワードに引っかからない、もしくは、多くのやり取りに埋もれてたどり着けない、といったケースが想像できます。

2. ストック型

ストックとは「貯める」を意味する、つまり、今後変更の可能性が低く、有効期限が長い情報のやり取りを指します。
フロー型を経て決まった最終的な情報がこれにあたるでしょう。
中期の時間軸では、互いのタスクを管理し合うPlanner、Backlog、Trello、Excelで引くガントチャートなど、長期の時間軸では、Word、OneNote、Googleドキュメントなどを活用した議事録、規約、報告書の書き起こしなどが挙げられます。
メリットは、時間軸を超えて有効期限の長い情報となるので、発信者が誰であろうと、情報が組織のアセットになる点です。
デメリットは、決定事項ではない、つまり、リアルタイム、途中経過におけるやり取り、インタラクティブ(双方向的)なコミュニケーションには向いていない点と言えるでしょう。

【失敗例】

定義だけ見れば、当たり前だろうと感じた方も、以下のような具体的失敗例を見ると身に覚えがあるかもしれません。

1. メールでフロー型もストック型も済ませてしまうケース

メールは「帯に短し襷に長し」なUI/UXが故に、フロー型のリアルタイムの手軽なやり取り、ストック型の議事録としてのまとめメール、といったように多方面で使われてしまいがちです。
過去の担当者がインラインで訂正を重ねに重ねたメールのやり取りをエビデンスとして残され、後で見返した時に困ったことはありませんか?
ツールの選択肢が多い現代において、どちらにおいてもメールは機能としては中途半端なものであり、特にテレワーク環境下では、組織の生産性を上げる使い方ではないと考えます。(※社外とのやり取りにおいては、アプリケーション依存が少ない点から引き続き有効です)

2. フロー型であるチャットツールでレスポンスが悪い(遅い)ケース

フロー型は「情報の鮮度」と「同時双方向性」が大切ですが、タイムリーなレスポンスがないケースが多々見受けられます。
チャットツールで連絡ステータス(大抵アイコンの横にあります)を連絡可能としている時は、可能な限り早くレスポンスするべきです。
少し手が離せない時は、時間が経って手が空いてからレスポンスするというよりは、○分後に返しますと一旦連絡をするのがより良いコミュニケーションの形と言えるでしょう。
オフィスでのFace to Faceであれば、相手に話しかけられた時に無言で無視しませんよね?(相手のステータスを把握せずに話しかける側のタイミングが悪いケースは除きます)

3. ストック型であるドキュメントの書き起こしをさぼるケース

チャットをやりっ放しでまとめがない、Web会議をしても双方で認識齟齬があるままプロジェクトが進んでしまう、といったケースがよく見受けられます。
テレワーク環境下のフロー型は、うまくチャットツールやWeb会議を活用したとしても、Face to Faceの打ち合わせに比べて、現状、参加者内でのコンセンサスの確認が不十分なケースが多々あります。(表情や目線、場の空気といった情報が不足することが原因と考えます)
通常時に比べて、決定事項に対するドキュメントの書き起こしの頻度を増やし質を高める意識で臨むべきです。

【まとめ】

既にヒントを散りばめましたが、ずばり、テレワーク環境下のフロー型・ストック型のコミュニケーションのコツとしては、

・フロー型

→Face to Faceの代替となるチャットツールやWeb会議を、Face to Faceと同等の質に持っていく意識を持つ(一番大事なキーワードは同時双方向性です)

・ストック型

→(矛盾するような言い方ですが)それでもFace to Face対比でフロー型のコミュニケーションの質が下がっているという自覚を持ち、ストック型のドキュメンテーション(議事録や報告書の書き起こし)の頻度を増やしてカバーする意識を持つ

ことが大切です。
簡単な言い方をすれば、チャットやWeb会議においては、素早さ、手軽さ、を優先して「頻度」を意識的に増やすこと、そして、ドキュメンテーションも同様に「頻度」を増やすことで、組織のアセットとなる情報の蓄積を正しく行っていくことが可能になります。

【最後に】

これらのコミュニケーションを実行していくためには、フロー型とストック型のツールのシームレスな連携、コラボレーションが必須となります。
現職では、ツール周りは全てMicrosoft製品を使っていますが、Teamsでチームを作ってチャット、そのまま必要に応じてTeams上でWeb会議、チームチャットに紐づけしているOneNoteに議事録を残す、同じく紐づけされているPlannerでチーム内のタスク進捗を管理、といった一気通貫で完結するオペレーションはやはり使い心地の面で相当快適であり、改めてMicrosoftイケてるな、とひしひしと感じています笑。
弊社は、クラウド上へのインフラ環境構築・運用から、上にあげたOfficeのようなソフトウェア製品の活用まで、一気通貫での環境構築支援を行っておりますので、ご担当者 / 決裁者のお立場関係なく、新しい働き方作りにご興味ある方は、弊社問い合わせ、または峯岸への個人連絡でも遠慮なく頂ければと思います!それではよろしくお願いします!
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